こんにちは、南足柄の美容室CHANTのツチヤです。
僕はよく、家に帰ったら仕事しよう・・・
ご飯食べたら・・・お風呂入ったら・・・
と、結局後回しにしたり、なんかしらの理由をつけてやらなかったり。
「仕事中は、家に帰ったらあれをやろう、これをやろうと思っているのに、家に着いた途端にやる気がなくなる。」
そんな経験、ありませんか?
仕事をしている方なら、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
そうなるたびに、
「ああ、自分は意志が弱いな」
「仕事から逃げて、怠けているだけなのかな」
と思ってしまうこともあります。
でも、これを調べてみると、そんな単純な話ではないようです。
最近は、AIの進化で、読めなかった英語の論文も和訳して教えてくれるいい時代になりました。
なので今回は、少し難しい言葉が出てくるかもしれませんが、そこは真剣に覚える、というよりは
へーそうなんだくらいで、僕と一緒に勉強してく感覚で読んでいただけるといいかもしれません。
心理学や仕事の回復に関する研究をもとに、「なぜ家に帰ると仕事をする気がなくなるのか」を考えてみます。
「意志力を使い果たした」は、実は簡単には言えない
以前は、「人間の自制心には限りがあり、仕事などでそれを使うと、後から自制心を必要とする行動が難しくなる」という考え方が広く研究されていました。
これを「自我消耗(ego depletion)」と呼びます。
いや、難しいな。。
要するに、仕事でやるべきことって決めて仕事をしたら、それで頑張った分、そんなに気持ちを入れて何かをすることができない。
ってことなんですかね?
しかし、その後の大規模な再現研究では、同じ結果が安定して得られないことが分かってきました。
そのため、
「一日働いたから、脳の意志力が完全になくなった」
と説明するのは、現在の研究からは言い切れないそうです。
ってことは、頑張ったから、もう頑張れる気力は残ってない、っていうのは今の研究からすると断言できないってことなのかな?
じゃあ、何が関係しているのでしょうか。
仕事が終わった後には「回復」が必要
仕事に関する心理学の研究では、「仕事が終わった後に、仕事から心理的に離れること」が重要なテーマになっています。
これを「心理的離脱(psychological detachment)」と呼びます。
簡単に言うと、
「仕事のことをいったん頭から離す」
ってことですね。
研究では、仕事から心理的に離れることは、疲労感の少なさや幸福感、睡眠などと関連していることが報告されています。
また、仕事量が多かった日は、仕事が終わった後も仕事から心理的に離れにくく、その心理的離脱ができている人ほど、疲労感が少なく、気分が良いという研究もあります。
つまり、
「仕事が終わったら何もしたくない」
っていうのは必ずしもダメってことじゃなくて、人間か回復するためには必要なことってわけですね。
ただ、怠けて、やりたくないなー、って思ってるわけじゃないんだ。
その度に、僕は怠けてるのでは?と思っていたので、少し安心しました。
それでも「帰ったらやろう」ができないのはなぜ?
ここで、もう一つ面白い研究があります。
人間には、
「やろうと思っていること」と「実際に行動すること」の間に、ギャップがあります。
「実行意図(implementation intention)」っていうらしいんですけど。
僕の場合に例えると、
「家に帰ったらブログを書く」
ではなく、
「家に帰って荷物を置いたら、パソコンを開いて10分だけブログを書く」
と決めておく。
ポイントは、
「もっと頑張ろう」
ではなく、
「いつ、どこで、何をするのか」
まで具体的にしておくことです。
抽象的に、気合いで頑張るぞ!
ではなく、帰って、十分休んで、十分だけブログを書く。
と迷わない行動を先につくるのが大事なんですね。
「家だから仕事ができない」とは限らない
よく聞く話だと思いますが。
「家という場所には、休む習慣が染みついているから、家に帰ると仕事モードが切れる」
という説明を見かけることがあります。
僕はまさにこれが理由だと思ってました。
確かに、場所や状況と行動が結びつく「習慣」については多くの研究があります。
ただし、
「家に帰ると必ず脳が休息モードに切り替わる」
とまで断定できるわけではありません。
人によって仕事の環境も、家庭環境も、習慣も違います。
だからこそ、「家だからダメ」と決めつけるより、
「仕事が終わった後の自分は、どのような状態なのか」
を見ることが大切なのかもしれません。
じゃあ、どうすればいい?
今回調べてみて、僕が一番大事だと思ったのは、
「やる気を出すこと」より「行動しやすい状態を作ること」
でした。
できないのは、やる気がない、根性が足りない、気合いでなんとかするんだ!
そう思っている僕には考え直すいいきっかけかもしれません。
例えば、
「帰ったら仕事をする」
ではなく、
「帰宅して荷物を置いたら、パソコンを開く」
「パソコンを開いたら、昨日の続きを5分だけやる」
くらいまで具体的にする。
そして、もう一つ大切なのは、
仕事をしない時間も、ちゃんと必要な時間として考えること。
仕事から心理的に離れて回復することには、研究上の意味があります。
毎日、家に帰ってから作業をちゃんとしなければならないわけではありません。
むしろ、
「今日は仕事をする日」
「今日はちゃんと休む日」
と決めることも、一つの方法なのかもしれません。
「やる気がない=意志が弱い」ではない
家に帰った途端に仕事をする気がなくなる。
そんなとき、
「自分はダメだ」
と思ってしまうことがあります。
でも、調べてみると、そこまで単純ではなかったです。
仕事はどれだけ楽しくても、体に負荷があります。
仕事が終わった後には仕事から離れて、気持ちを切り替えることも必要です。
そして、目標を持っているだけでは、必ずしも行動につながりません。
だから、
「やる気が出ない自分を責める」より、「どうしたら自然に行動できる環境を作れるか」を考える。
その方が、ずっと現実的なのかもしれません。
僕自身も、「家に帰ったらこれをやろう」と思っていたことが、家に着いた瞬間にどうでもよくなることがあります。
でも、それを「自分の意志が弱いから」と決めつけるのではなく、
「今日は回復が必要なのかもしれない」
「やるなら、もっと具体的に始められる形にしておこう」
と考えてみる。
そんなふうに、自分の行動を根性や気合いだけで、解決しようとせずに、少し科学的に見てみるのも面白いのではないでしょうか。
参考文献
参考文献
- Sonnentag S, Bayer U-V. Switching off mentally: predictors and consequences of psychological detachment from work during off-job time. Journal of Occupational Health Psychology. 2005. PubMed
- Wendsche J, Lohmann-Haislah A. A Meta-Analysis on Antecedents and Outcomes of Detachment from Work. Frontiers in Psychology. 2017. PubMed
- Gollwitzer PM, Sheeran P. Implementation Intentions and Goal Achievement: A Meta-Analysis of Effects and Processes. Advances in Experimental Social Psychology. 2006. ScienceDirect
- Vohs KD, et al. A Multisite Preregistered Paradigmatic Test of the Ego-Depletion Effect. Psychological Science. 2021. PubMed


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